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なぜTシャツ?

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「no.9を身体で考えてみて!」 

年の暮れ、ニュースを読むたびに、「これはおかしい方向に行くぞ」って思いは募りました。そして、自衛隊派兵が決まったときにその憂いは、「危機感」になった。こ の現状を打破するために「自分に何ができるか」をわりと真剣に考え始めました。

それでも、他にやらねばならないことがあるのにかまけていたある日、中村隆市さん が言いました。「憲法9条で、なにかグッズを、例えばTシャツなんか作ったらどう かねー?」。実は、アメリカが戦争を始めた直後に、私は中村さんに、憲法9条の書いてある一筆箋を見せてもらったことがありました。そこには、条文の他に「ペンは剣より強し」というヒトコトが添えてあり、とてもカッコよかった。ただ、印象に残っていたのはその商品それ自体よりも、それを手にしたときの自分の感覚。「じゃあ、 自分にとって剣より強いものは何だろう?この商品を作った人に、どういう答えを出せるだろう。」と考えさせられた感覚でした。メッセンジャーとしての商品。

「Tシャツ」は高校生の頃に友達と作って以来、作るの大好きでした。以前から自社でも「Make Slow Love, Not Fast War」とか、セヴァンの「Be the change」とか、 伝えたいメッセージをオーガニックコットンのTシャツに、企画製作していました。

どうしてTシャツなのか。一つには、Tシャツという製品の特長があります。まず、老若男女、誰しもが着ることのできるものであること。着て歩く人はメッセージを発信するメディアになれ、一人ひとりは何処へでも行ける。自分にとって、手の届く所にある毎日のアートでもあった。このことは、「平和はホワイトハウスや首相官邸や新聞の中の問題ではなく、毎日の問題なんだ」という表現でもあります。

また、世界中で綿花栽培が枯葉材によって植物本来の時間を切り縮め、農薬や化学肥料で土や川を汚している事実を知り、その代替案である無農薬綿の商品を扱いたいという思いもありました。とても着心地がいいので、買った人はみんな喜んでくれてい ました。

「9条Tシャツ」って思った時には、すぐに頭の中に、バスケ部時代の背番号9だった仲間の背中が浮かびました。そして、その場で「何か国語かの訳を背番号9状に配置したらどうだろうか」という提案をしました。なかなか政治的主張をしない若者でも、Tシャツでなら過激なメッセージを着ていたりしますよね。街中に背番号9を来た人が増殖していくことをイメージすると、それが世論の喚起の一因になって、もしかしたら力をもつかもしれないと思い始めました。そのあとは夢中です。

翻訳は簡単に見つかるものと思っていたのは大間違いでした。すぐに見つかったのは、英語、日本語、スペイン語くらい。他の言語にあまり訳されていないのは意外なことで、何日か、検索をしたり人に聞いたりしていました。各国語はナマケモノ倶楽部の日本と世界の色んな所にいる会員さんたちが、すぐに翻訳したり集めてくれました。自分なりに9条のことを考え、それぞれが居る場所の人に伝えている人が沢山いることにワクワクしました。一人ひとりの対応は大変心強く、各地に同じ思いの人がいる具体的なイメージからは、平和な世界を作れるような気がとてもしてきました。

この「探し物」は時間がかかったけれど、代わりに思いも寄らぬことを見付けました。

それは、憲法9条の条文が持っている力、それを守ろうとしてきた人たちの存在、その成り立ちと50年核の傘に隠れてきた事実とのつながり、9条を自分達のことばに噛み砕いて考えるスタイル、といった、9条をめぐる様々なことに出会い、考えるきっかけとなったということです。ナマケモノ9LOVEが生まれるきっかけにもなった。

「戦争の問題」から9条を考えていたら途中で飽きてここまで深入りしなかったと思います。Tシャツという商品のことを通してだからこそ、教科書の中においたままにしていた9条と向かいあうことができました。そして、歴史を踏まえての答えをちゃんと自分なりに持ちたいと思いました。それは9条に息を吹き込みたいということ。

その答えの一つが、この背番号9Tシャツです。もしかして憲法9条を心の底から尊敬し守ってきた人にとっては、洗濯機のスクリューの中でこの条文がまわったり、洗濯バサミにつままれたりすることなど、恐れ多いことなのかもしれない。でも、これが答えです。身体で、背中で考える。背負って歩いてみる。もう一度振り返る。

タンスの中にはいっていたのでは、コヤシのままです。みんなが「着る」ことによって、このアートは完結する。それぞれがno.9に息を吹き込むんです。みんなに着て、そして考えて欲しいです。着た人が考えなくても一日に何人もの人と出会えばそれでOKです。きっと、誰かとすれ違う瞬間にも世界は変わってゆくんです。

一筆箋を見た時のあの感覚としての9。
8と10のあいだをつなぐ、私たちなりの「9」です。いかがですか?

SlowWaterCafe 藤岡亜美

【背番号9のTシャツがあらわすこと】
世界に誇るべき「NO.9」-Japan as no.9-
ロナウド、中山雅史、バルセロナ五輪のマイケル・ジョーダン、
そして・・・日本国憲法第9条の9。
私たちは、世界のあらゆる場所で起きている戦争に強く反対し、
戦争を放棄し国際平和を推進する憲法9条を、改めて支持します。
「背番号9」はそのシンボルです。
このTシャツを作ったとき、渋谷のスクランブル交差点に「9」を来た人が増殖することを想像してみました。


背番号9のTシャツを着て、スクランブル交差点を渡り、街をあるきましょう
戦争に依存しない暮らしの"場"を、一つひとつ、作っていくこと。
今、仲間と共に居る場を、平和に満ちた、素敵な場にしていくこと。
スクランブルジャッ9も、もちろん、そのひとつです。


渋谷駅前の交差点は、スクランブルしています。
それは反対側から歩いてくる誰かと、出会うためかもしれません。